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実験 2

名倉で剣を握るイメージをしても握り拳が作られるだけで、
どうやっても剣を召還することができませんでした。
それ以外にも意図的な物体の生成に成功した試しがありません。

そこで渡辺の自室に模造の剣を飾りました。
金縛りを経由して離脱してみたら名倉でも同じ場所に剣はありました。
さっそく剣を持って家の外に出てみたのですが、
強く意識しないと剣は短くなって包丁程度のサイズになってしまいました。
剣を媒体に魔法を使おうとも考えていたのですが、
これでは魔法どころか物理攻撃にも使えそうにありません。
実用化は程遠いので剣を捨てました。

特にこれといった登場人物も居なかったので、
強制送還されても良い行動を取ることにしました。
渡辺で行ったことの無い民家に侵入してみると、
何故だか近所の病院の待合室になっていました。
病院の奥のほうに無理に進もうとしたら渡辺に引き戻されてしまいました。

偽りの目覚めからの離脱

窓から朝日が差し込んで部屋が明るくなったころに母は扉を開けました。
用件は食事の用意ができたから食べに来なさいということでした。
私は適当に返事をして母が居なくなったのを確認してから布団に戻りました。
いつもなら数分後に母がもう一度呼びに来るのですが、
布団の中でどれだけ待っても母は姿を現しませんでした。
おかしいなと思って両手を交互に見たら離脱していることに気がつきました。
食卓に着くと母はテレビを見ていました。
テレビの内容はクイズ番組でした。
芸能人がとても難しい問題に挑戦しているようなのですが、
母は答えをコロンビアだと知っているので、
テレビの中の芸能人に必死に答えを伝えようとしていました。
私は両手をもう一度見直して離脱していることをよく確認した上で、
母の驚愕の顔を無視して窓を開けて庭に飛び出しました。
そのまま庭を経由して家の門を開けて外に出ました。
目的地を決めていなかったので近所の小学校に行くことにしました。
小学校は急勾配の山の上にあるのでハードな道のりです。
坂道を登っていると重力が傾いていることに気がつきました。
このまま登り続けていると重力が90度回転してしまいそうです。
もうすぐで小学校に到着できるのですが、
逆転作用を使って失敗しても困るので安全な方法を考えました。
できるだけ離脱時間を延ばすためにも、
わざと坂道を降りて別のルートを使うことにしました。
もったいないのですが後ろを向いて坂道を降りるのです。
重力の傾きは微々たるものだったので逆転作用は発動しませんでした。
坂道を降り続けて山の中腹辺りまで到着したら横手の道に進みました。
そこは左右が竹林なので薄暗い細道です。
渡辺とはちょっと地形が異なっていたので警戒していたら、
旧型スクール水着を着用した朝比奈みくるに類似した人物が居ました。
実際の朝比奈みくるよりは年齢が幾分か幼い容姿でした。
胸元の名前欄には静岡と書いてありました。
静岡は地面に座り込んで泣いていました。
近づいて手を差し伸べようとしたら逃げられました。
あまりにも滑稽なポーズで逃げ回るもので鬼ごっこをして遊ぶことにしました。
静岡にとっては鬼ごっこでは無くて鬼と思われていた気がします。
地の利は私のほうが強いので袋小路まで追い詰めることができました。
静岡はアパートの壁を必死に登ろう暴れていましたが登れるはずがありません。
登れないとわかるとこちらを向いて全身を震わせて怯えました。
あまりに震えるものでアパートが大きく揺れました。
するとアパートの窓から青年が首を出しました。
どうやらこの青年は静岡と同じ組織に属している者のようです。
その組織の目的は私の存在を抹消することなのですが、
都合の良いことに二人とも勤務内容を忘れているようです。
私は静岡に命を助けて貰い大変感謝をしているという趣旨を青年に伝えました。
青年は静岡の勇気ある行動を褒め称えました。
静岡は何のことだかわからない顔を一瞬しましたが、
私と青年を交互に見てから人として当然のことですと胸を張りました。
こうすることによって勤務内容を思い出されても攻撃を予防できるのです。
いつの間にか青年と静岡は私の隣に並んで歩いていました。
三人でピザを食べに行こうという話になりましたが、
離脱時間の関係上で今日はこのくらいで帰ることにしました。
これ以上離脱をしていると中途半端なときに引き戻されそうな気がしたからです。
私は家に帰ることを伝えて帰路に着きました。
青年はまた会いましょうと叫んで応援団のように腕を大きく振り回していて、
静岡はばいばいと言って手首だけを振っていました。
私も手を振り返して別れの言葉を告げました。

実験

前々から試してみたいことがありました。
離脱中に胸に手を当てるとどうなるのかです。
田舎の婆様が言うには死んだ人は手が胸をすり抜けてしまうそうです。

まずは金縛りを経由して離脱をしました。
今回は離脱直後から薄暗いながらも目が見えていたので、
布団の上で寝ている体勢のまま胸に両手を当ててみました。
服や皮膚に触れる感触は無くて粘り気の無いスライムのようでした。
力を入れるとスライム状の胸に手が食い込みました。
本来ならば肋骨や様々な臓器があるのですが消えてしまったようです。
手が心臓があるべき部分に達するとこれ以上の進入はできませんでした。
もっと力を加えれば心臓を貫通できそうでしたが、
さすがに大事な臓器をすり抜けるのは怖いのでやめておきました。


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